INTRODUCTION イントロダクション

世界的に高齢化社会が進み、日本でも終活への意識と注目度はますます高まっている。そんななか、誰もが人生を見つめ直したくなる感動作が新たに誕生した。この物語はすべてを意のままにコントロールし、裕福な老後生活を送る女性が自分の訃報記事を書かせようと思い立つことから始まっている。

広告業界で成功を収めた老婦人のハリエット・ローラーは、何不自由なく暮らしていたが、80代に入ってから孤独と死への不安を感じていた。そこで、ハリエットは自身の訃報記事を生前に執筆することを思いつき、地元の若い新聞記者であるアン・シャーマンに依頼する。しかし、自己中心的なハリエットのことを良く言う人はおらず、理想とかけ離れた原稿を読んだ彼女は、最高の訃報記事には欠かせない4つの条件を満たすため、自分を変えることを決意するのだった。その答え探しを手伝うことになったアンは、性格がまったく違うハリエットとぶつかり合っていたが、いつしか2人の間に芽生えていたのは、世代を超えた友情。そんなハリエットとの出会いによって、人知れず悩みを抱えていたアンの未来も変わり始めていた……。

自分勝手ながらも周りを巻き込むパワーを持つ主人公ハリエットを演じたのは、60年以上にわたってハリウッドを支え続け、いまなお輝きを放つ大女優シャーリー・マクレーン。そして、記事を書くために雇われた若い新聞記者のアンには、若手女優のなかでも同世代の女性たちから絶大な人気を誇るアマンダ・セイフライドが指名された。2人は初共演にも関わらず、息の合ったやりとりを披露している。

今回、シャーリーとアマンダはプロデューサーとしても携わっており、本作で描かれているテーマに対する関心の高さを伺わせるが、昨今のアメリカでは自身の訃報記事を自分で書きたがる人が増えているという。実際、脚本家のスチュアート・ロス・フィンクはその事実から着想を得て脚本を作り上げていった。そして、同じくこの題材に興味を示したマーク・ペリントンが監督と製作を務め、キャスト・スタッフともに完璧な布陣が揃うこととなる。

人生の終わり方を考える現代の風潮を見事に捉えつつ、一方で始まったばかりのキャリアに悩みを抱える若い女性の姿も丁寧に描いている本作。すでに幅広い層から共感を得ている珠玉のハートフルストーリーは、いくつになっても人生は綴り直すことができるのだという勇気と希望を与えてくれるはずだ。